日記ログ:英雄伝説ガガーブトリロジー 白き魔女

いろいろツッこみたい(2004/12/16)

PSPの「白き魔女」。
オープニングで感涙。が、アニメが始まって萎え(^^;
あんな歌いらないし、絵が所々おかしいし。

村人等のグラフィックは英伝4のものがかなり流用されているようです。
シャリネの賢者がエスペリウス先生だったのにビックリ。

音楽。新規アレンジされている所もあり、既存のアレンジを流用しているところもあり。
戦闘シーンの曲が別の曲になっていてビックリ。雰囲気違う、というかゲームの雰囲気に合ってないですよ・・・。
まあ、より「戦闘シーンらしい」曲になったのは確かですけど。英伝3はほのぼのしてたほうが良かったのでは?
最後はカッコイイ曲が入るわけだし、そのコントラストが演出上の肝じゃないのか、という気がします。

吟遊詩人のお姉さん(笑)でビックリ。
レオーネのテーマをここで出しますか!!いい演出です。

水晶湖でビックリ。ホワイトストーンを探すイベント、無いんでしょうか?
降りられないんですけど・・・・。

シャリネに到着してビックリ。
交響曲ガガーブトリロジーの水底のメロディ、そのまんま。
これをここで出してしまって、オルドスでの「まろうどの賛歌」はどうなってしまうんでしょう?

鷹の爪号に乗ってまたビックリ。
英伝5の曲ですね、これ。「気分はキャプテン・トーマス」はどこへ行ったのでしょう・・・タラッタ号で使われているのか、 それともカットされているのか。

戦闘でビックリ。
あまり「リアルタイム」な感じがしません。敵とキャラが交互に動いている感じ。パソコン版ほどの緊張感も無く、ビジュアルも期待したほどじゃないな・・・(T_T)
戦闘マップがつねに平面なのもつまらないです。崖から落としたりする戦法は消滅しましたね。
必殺技のビジュアルもショボイですよ・・・グラフィック面を強化してるはずなのに、そのグラフィックで間抜けな印象を与えちゃ駄目だと思います。
魔獣も、なにを意図しているのか分かりませんが英伝4、5の敵が流用されていますね。これまでの画面写真もそうでしたが、それは「開発中」だからだと思っていたのですが・・・
デスカルゴとか大ナメクジ(速い)とかどこ行っちゃったんでしょう。

お店でビックリ。
もともと、お店の商人達もそれぞれに個性が感じられるよう、台詞はすべて異なっていたのに、今回はお買い物モードになったとたんシステム共通テキストになってしまいます。

・・・ふう。
あえて意地悪に見てみると出るわ出るわ・・・
他にも、一般的に見て微妙な点もあって、例えばグラフィック面では水面との接点とか。水面自体は綺麗ですが、陸や船との境界が異常に不自然で、ここだけ黎明期のポリゴンゲームを見てるようです。
操作性も微妙。メニュー配置などはよく考えられていますが、キャラクターを動かすと、なんだか「ヌルっ」とした動きで酔いそうです(^^;
章のタイトルがゲーム中表示されていないのもどうかと思います。せめてセーブデータにでも書いておいてくれれば・・・英伝5のようにメニューに表示される形がベストだと思いますけど。

ちなみにまだ鷹の爪号にいます。
何のかんの言って楽しみですが、期待が大きすぎたためかショックを受けています(ぉ

序章「小さな巡礼者」まとめ(2004/12/18)

さっき序章が終わったので、たぶん遅いとは思いますが、原作との相違点等まとめを・・・ とは言っても、実際の所同じ部分の方がずっと少ないです。これは根本的に「作り直された」リメイクなので仕方のないところであり、それだけ力を入れて製作してくれたということでもあります。 と言うわけで、主に演出面の違いをピックアップしていきますね。

当然ネタバレてるのでご注意を。

○オープニングのタイトル画面が違う

原作とは逆に、白を基調としたデザインに。音楽とのシンクロもばっちり、スタートボタンを押さずにいるとおなじみの白き魔女の伝承が出てきます。 つーか、このタイトル画面で落涙しました(ぉ いいアレンジです!

○オープニング2(BGM「もうひとつの英雄たちの物語」)が差し替え

アニメや主題歌をつけること自体は反対ではない(どーせ一回しか見ない)ですが、出来上がりのクオリティがアレではちょっと・・・。

○剣士教本が無い

売ってません。落ちてません。たぶん。

○吟遊詩人のお姉さん(笑)のお気に入りのバラッド

詩はいっしょですが、BGMが切り替わります(原作は「愛はきらめきの中に」のまま)。 それがなんとレオーネ・フレデリック・リヒターのテーマです。原作にはナシ、Win版になったときにエンディングに追加されるもMIDIファイルの曲名が「???」で、英伝5のデモ公開時にそのメロディが出てきて話題になりましたね。 ここでこれを持ってくるとは、前にも思いましたが完結後のリメイクだからできる、いい演出だと思いました。

○戦闘シーンのBGMが違う

「俺様ライオン、お前を喰らうぞ!」ではありません。英伝3の名物だと勝手に思いこんでいただけに残念(笑) 雰囲気は全く違うものの、「俺様ライオン〜」を意識して作曲されているのは間違いないようで、ところどころに面影があります。普通は気づかないくらいさりげないですが・・・。

○水晶湖に降りられない(ホワイトストーン探しのイベントが無い)

これにはがっっかり。何考えてるの?と思いました。 なお、水晶湖ではBGMが止まり、滝の音だけになります。

○シャリネの曲が「交響曲ガガーブトリロジー」まんま

「水底のメロディ」がそのまま使われています。豪華なサウンドに度肝を抜かれること請け合い、画面にもしっかりハマってるのですが、ここで出しちゃうと・・・某神官が演奏してくれるシーンの重みが(^^;

○浜辺の曲が寺嶋アレンジまんま

ファルコムスペシャルボックス'95の「英雄伝説3エレクトリックオーケストラ」から。 どうせなら「白き魔女ゲルド」もこっちに合わせて欲しかったけど、尺が違うからなあ・・・・。

○船の曲が英伝5

「気分はキャプテン・トーマス」の代わりに、曲名は忘れたのですが(爆)英伝5の船の曲が使われています。 5出すときどうするんでしょう・・・? なお、タラッタ号でも5の曲でした。

○「犯人は誰だ!?」

原作では、船倉に降りた時点でこの曲になりましたが、今回は船倉はBGMなし、ネズミを退治し、酔い止めを持って戻った時点で「犯人は誰だ!?」になります。 これも場面の流れとしてはこちらの方がより自然。細かい点まで気を配ってくれているようです。

○さらに英伝5の・・・・

ハックおじさんがジュリクリ、グースとシャーラに夜通し指示を出し、力を合わせて鷹の爪号を立て直す名場面。 何と「助けに来たぜ!!」が使われています。しかも「交響曲ガガーブトリロジー」からまんま。 ある意味度肝を抜かれましたが、微妙に合ってました(笑)

○「風といっしょに」が無い

フィールドの曲の一つですが、原作ではネガル島に渡る前のメナートの街道では「風といっしょに」という曲でしたが、 今回は「Let's START,OK?」になってます。 一章に入ってネガル島に渡っても変わらず。 余談ですがPS版では、原作と逆にメナートが「Let's Start,OK?」、ネガル島が「風といっしょに」でした。 イイ曲なので、後の場面で出てくることを期待しています。

○章間デモが無い

無いというか、英伝5のような感じになっています。とりあえず序章の段階では「ムービー」って程のものじゃないです。 原作のパロディ込みの回想が無いのは残念だけど、PSPの画面を考えれば正解かも。

○キャラクター・魔獣の使い回し

正確には、シリーズ他作品からの使い回し、ですね。村人のチップキャラで3のものが残っているものはほぼ無いようです。PSPに合わせて全て描き直しなのは一緒でしょうに、ちょっと意図をつかみかねます。 魔獣も英伝4,5のものが多く登場します。

以上が演出面での相違とか。 あとはシステム的な問題点ですね・・・

戦闘は確かに快適なのですが、原作と違って戦闘マップが常に一定なので飽きるかも知れません。 地形による戦闘の展開の違いが一切無いわけです。

アイテムを売り買いするときには効果が表示されません、使用する際には説明があるのですが、これは両方に説明を用意するのが現在のゲームの常識でしょう。

さんざん既出ですが、読み込みが多すぎます。一回の読み込み時間は確かに短いんですけど。

うーん、こんな感じ。
不満点を中心に挙げているから評価が低いように見えるけど、実のところ遊んでる時は常に涙目で(^^;
すごくよく作られているな、と感じてます。

第一章「テグラの宝石」まとめ(2004/12/18)

今は第二章の途中まで進んでます。とりあえず一章終わってのまとめ(というかつっこみ)。
ゲームシステムと共にグラフィック、マップは完全に変わっています。これらについては比較する意味があまり無さそうですが、一点だけ・・・

見た目の綺麗さは見事なものですが、グラフィックによる演出としては退化している部分もあります。
「もみの木ヶ原」にもみの木が無い、ってどうなんでしょう?原作では、地域ごとの特色を出すために草木のグラフィックまでもしっかり描き分けていたわけで、そういうのが旅の臨場感に繋がっていたと思うのですが・・・
雑誌では「細部ほど臨場感を大切にしました」と書かれていましたが、それにしては「?」と思う点があります。
無論、画面をただ見たときに、映像のクオリティが非常に高いのは確かです。
が、全体にすごく良いので、逆に細かな点が気になってしまうのです。

○「哀しみのメロディ」が寺嶋アレンジまんま。

インタとリムのお別れシーンで確認。ここ、地味ですがすごく好きな場面なんですよ。グっと来ました。

○やっぱり「気分はキャプテン・トーマス」は無し

責任者出てこい。
とか言ってるけど、違和感は全然無いです。でも5出すときにどうするんでしょ。

○「ガルガのつめ痕」がカット

ガルガの上陸によって壊滅した、メナートの首都ネルバの場面です。原作のBGM「ガルガのつめ痕」の代わりに、「交響幻想曲 白き魔女」の「ローディ」が使われています。
画面には思いっきりハマってます。このアレンジ版自体が、ローディとガルガの因縁を描いた側面を持っている(と思う)ので、当たり前と言えば当たり前なんですけどね(^^;
ここもとにかくサウンドが豪華。このソフト、全体的にサウンドのレベルがすごいです。
ちなみにローディ登場シーンなどでもちゃんと別アレンジで「ローディ」が使われています。

○テキストの誤り?1

ネルバで復興作業に励む兵士の台詞に「ネルバ最大の町がこうも破壊されるなんて・・・」という内容のものがありましたが、「メナート最大の町が・・・」が正解ですよね。
そういえば序章の時に書き忘れましたが、ラグーナの宿酒場の女将さん、名前が間違えられていました。 初めて話しかけた時の表示は「テトー」、クリスが居なくなったあとでは「テナー」。
テナーが正解だったと思います。

○テキストの誤り?2

ローディが仲間になる場面で、ローディの荷物を奪った魔獣は、原作通り「コーディック」。
・・・ええと、PSP版にはコーディックは出てこないので、「コーディック」って名前を出されても訳が分からないと思うんですが・・・固有名詞? 代わりに「石モンチ」が居るわけで、ここの場面でコーディックとされている奴も絵は石モンチです。

○テュエールにて、「白き魔女ゲルド-軌跡-」がカット

ジェネ婆さんから白き魔女の話を聞く場面。BGMが変更になっていて、なんと寺嶋民也氏アレンジの「白き魔女ゲルド」が使われています!! まだ英伝3をプレイしたことがなかったころ、この曲を聴いて受けた衝撃は忘れられません・・・・
それはさておき、使われていると言っても曲の途中からで、しかも途中で無理矢理終わって開始位置に戻ってしまうので、うっとり聴いていて裏切られた思いになりました(笑)
「軌跡」は・・・どこかでちゃんと使っておいて欲しいですね〜。

第一章はイベント的な変更はほぼナシでしたね。
章間デモのBGMは「Let's Start,OK?」でした。書き忘れたけど序章と一章の間は「愛はきらめきの中に」。

第二章「ボルト大決戦」まとめ(1) (2004/12/19)

二章は長いので、途中まで(^^;
ちょうど半分、というかダイスとダーツ関連のイベントが一通り終わるまで(ルーレと別れるまで)進めました。
では、気づいた点を挙げてみます。

○開始直後にイベント戦闘

もともと、ローディがルーレ爺さんに「なかなかやるじゃないか」と言うイベントがあるのですが、そのためにここではイベント戦闘の形になっています。
通常戦闘では戦闘終了時には敵の姿はありませんが、この時は戦闘終了後、フィールド画面上で敵の姿が消え(戦闘中に倒したときと同じエフェクト)、イベント台詞のやりとりへと続きます。

○ダイスで・・・

カジノで遊べません(T_T) 当然、BGM「GAMBLER」もカット。
タイミングによっては遊べるんでしょうか・・・?しかし、卓が空いたあとでもクリスに怒られてしまいゲームは出来ませんでした。
なお、剣士教本が無いので、サフィー四巻との交換イベントもありません。

○毒沼地帯でのイベント戦闘

2章開始直後と同じく、台詞イベントを自然に見せるための追加です。ローディがジュリオとクリスにアドバイスをくれる場面で、直前の戦闘がイベント戦闘になっています。

○クロワ婆さんの家で

「白き魔女ゲルド -軌跡-」の代わりに、ここでも寺嶋アレンジの「白き魔女ゲルド」が使われています。
やっぱり途中から始まって途中で無理矢理ループ。使うならちゃんとした使いどころを・・・このアレンジ、最高に好きなので残念です。
「軌跡」は・・・・7章で使うんでしょうか(カットしてるんじゃないだろうなあ・・・・)。

○ダーツの村で

原作では村長のところでルーレがいったんパーティを離れてしまいますが、PSP版では離脱しません。これは戦力的に嬉しいところ。
また、トロバの演奏で村人達が立ち直るシーンでは、原作では村の大人達も思わず踊りだしてしまうのですが、PSP版では子供達しか踊ってくれません。ちょっと残念・・・足の悪いおばあさんも踊っちゃったりして、結構感動的な場面だったのに。
また、ちょっとここは記憶に自信がないのですが、確かトロバの演奏直後のBGMは「FEEL SO GOOD」で、一度村を出て戻ると「しあわせな一日」(通常の町のBGM)になったと思うのですが、今回はすぐに「しあわせな一日」が使われています。

・・・
ダーツでの、みんなが踊り始めるという演出がカットされたのは痛恨のミスだと思います。
なんだか喜んでるようなエフェクト(まあ、フキダシみたいなもんです)は付いてるのですが、そんなモノ使わなくていいから、キャラ達をちゃんと動かしてあげて欲しかった・・・
ダーツの村のイベントは、実は最終的なストーリー展開を暗示する、全体の構成の中でも特に重要な場面ですので、演出には細心の注意を払って欲しかったところです。

第二章「ボルト大決戦」まとめ(2) (2004/12/22)

やっと第二章まで終了。今回は肝心の「大決戦」の部分ですね。 で、そのまえに前回の分の訂正(ぉ
サフィー4巻、確認しました。原作と同じくカミルが持っているのですが、剣士教本との交換が無い代わりに、年表の状態よってもらえるようです。 歴史の試験勉強で苦戦するカミルが、「年表のこの部分を・・・」とジュリオに訊ねてきます。
「巡礼で得た知識で答えた」みたいなメッセージが表示されるのですが、年表の収集率で判定されるのか、特定の記述が必要なのかまではちょっと分かりませんでした。

○ボルトに到着する前のフィールド

特にイベント的な変更はナシ。ちゃんと石けんの詰め合わせももらえますw
ただ、砦の兵士を撒くのがちょっと難しくなっていたように思いました。

○ボルト

ここでも目立った変更はありませんでしたが、ローディの「(ガルガを誘導する場所は)漁り火を追っていけばわかるんじゃないか」という台詞に従って動こうにも、漁り火が見えないんですよ(^^;
原作ではちゃんと描かれているのですが、PSP版ではマップが切り替わる隣の画面まで行かないと見えない(描かれてすらいない)のです。
これ、人によっては行き詰まりそうな気がします。まあ、大して難しいことではないので、適当に歩き回っていればいいんですが、それでも原作ではちゃんと配慮されていた部分です。

○BGM「ボルト大決戦」は寺嶋民也アレンジ

これもスペシャルボックス'95のものですね。例によって、BGMとしての使用にあわせて若干編集(ルーピング)されています。
が、声を大にして言いたい。
その編集が下手すぎる!!
「白き魔女ゲルド」もそうですが、あんないかにも「切り貼りしました」みたいな編集、普通の現場なら許されないはずです。そもそも、素人の僕が聴いてループ位置がおかしいと感じるほどなのです。
もうちょっとなんとかならなかったんでしょうか。

○ボス戦は「強敵!」がカット、英伝5「守るべきもののために」に変更

「守るべきもののために」は英伝5の曲で、特にエンディングでの使用が印象的でした。
今回は「交響曲ガガーブトリロジー」のアレンジがそのまま使用されており、緊迫感あるオーケストラが雰囲気ばっちり、実にハマっていました。
でも「強敵!」も残しておいてほしかったなあ・・・どうせならこれと「ボスバトル」(PC98版英雄伝説3の未使用曲)もオケアレンジにして、ボスごとに曲が違うとかやって欲しかったです。容量がキツイってのもありそうですが。
ボス戦にいたるイベントシーンは98版の頃は素晴らしい見応えのあるものでしたが、PSP版になっても一緒というのはどうかと思いました。ただ描き直しただけというか、やってる内容は全く変わってないんですよ。
真紅の炎を投げたときの画面の見栄えとか、もうちょっと考えても良かった気がします。
また、このボス戦はまさに崖っぷちの場所で展開するわけで、原作では崖から落とされたりして大変だったのですが、PSP版にはそれがありません。
ここに限ったことではないけど、戦闘フィールドが全部ただの平面なのはやはり寂しいです。オートバトルが災いして、「単調で見栄えもしない戦闘」と見えてしまっても仕方がありません。
テンポの良さはなかなかのものですが、戦略性という意味では、原作の方が遙かに優れています。

○章間デモの曲

2章後のデモシーンのBGMは、「ローディ」(ローディ登場シーンなどで使われていたバージョン」でした。
ところで、ここのテキスト、昔からおかしいのですが今回も直っていませんね。

「寄生獣バゼラーを召還したのは誰なのか?」

知らねえよ、というか、魔獣って「召還」されて現れるものなんでしょうか?そのようなことは、作中でここ以外には一切描写されていないのです。 そのために、ここのテキストは読んでいて「あれ?」となってしまいます。こういう文章が成立するなら、少なくともジュリオやクリスは、ああいうモノは「召還されて現れる」ものだと知っていなければならないはずですが。

・・・
序盤の山場となる第二章を終えて、次は「一休み」の内容となる第三章です。

そのまえに、前に書いたものの補足(^^;
戦闘シーンの曲ですが、「俺様ライオン」と似ている曲というわけではありません。
聴いた感じは全く別ものです。 が、「俺様ライオン」を意識して作曲されたのは間違いありません。なぜそう言い切れるのか、といいますと・・・
どっちかの曲を適宜移調して、テンポもあわせて重ねて再生された状態を想像して下さい。 PSP版の戦闘の曲は、途中までは「俺様ライオン」の追加パートとして完全に機能します。
イントロは「俺様ライオン」の下降音形に対する対旋律です。対位法で言うところの「反進行」として上昇音形の旋律を作り、それぞれを装飾して16分音符の音形に整えたものと見ることが出来ます。
それに続くホルンの繰り返しフレーズですが、ここは「俺様ライオン」にそのまま重ねても違和感がありません(もちろん調性は合わせたものとして、ですけど)。リズムも両者がきちんと符合するようになっており、そのまま伴奏の一つとして成立します。このホルンのフレーズは旋律というよりもリズムを奏でる性質が強く、その点も「俺様ライオン」の曲の構造にかなっています。
途中からは曲構成の展開が変わってくるので両者は離れていくのですが、これは偶然では無いと思います。
作曲技法の一つとして、こういう方法はちゃんと確立されているからです。

結論としては、PSP版の戦闘の曲は「俺様ライオン」の構成をしっかり吟味した上で編曲し、原曲の音を取り去った上で補作曲を行ったもの、と言えます。
英伝シリーズには他にもこのような構造で作られた曲が存在する(「王妃イザベル」と「闇の太陽」と「ラウアール」、「まろうどの賛歌」と「風のセレナーデ」等)ので、その点も踏まえた上での成果だとしたら実にニクい配慮です。

第三章「三都橋の幻影」まとめ、とか(2004/12/25)

相変わらず「白き魔女」ネタ。
やっっっと第三章が終了、現在は4章の途中まで(風のシャリネまで)進行中です。
このソフト、サウンドが本当にすごい。もちろんPSPというハードがそれなりの性能を持っているからなのだろうけど、 果たして、オーディオデータはどの程度、あるいはどのように圧縮されているのか・・・? 結構興味深いところです。はっきり言って音質の印象はWindows版以上。
ちょっと高めのヘッドフォンを使ったり、ケーブルで音を取り出してちゃんとしたオーディオに繋ぐと素晴らしい音響世界で遊べるでしょう。

まあWin版は、せっかく44.1KHzWAVを使っていても元々の音が32KHzの音源で演奏されているっぽいし(88proにしか聞こえない)、その打ち込みもやたらショボかったりするんで、比較対象としてどうかと思いますが・・・・

それはさておき、三章のまとめです。
いえ、第三章は短いし内容もこじんまりしているので書くことがない、なんてことは・・・・・(^^;

○大蛇の背骨で「ケホケホ」イベントを確認できず

大蛇の背骨で火山の煙でせき込んでしまうイベントでしたが、これは元々ランダムで発生するイベントだったので、PSP版に存在しないとは断言できません。 でも、火山の煙自体が画面上では確認できなかったんですよね。やっぱりカットされているんだろうか。

○城のBGM「円舞曲」は「交響幻想曲 白き魔女」から

予想通り(^^;
このアレンジバージョンは「円舞曲」>「小さな英雄」>「円舞曲」>「小さな英雄」>終止、と言う構成なのですが、前半部だけの構成(円舞曲、小さな英雄、リピート)になっています。画面には当然バッチリはまってますね。

どうもリピートが自然な曲とそうでない曲があるのが気になってしまいます・・・この曲は自然な方ですね。
今のところ「白き魔女ゲルド」「ボルト大決戦」と寺嶋アレンジのうち2曲がとんでもない編集をされています。

余談ですが、「円舞曲」のアレンジはPS版では小編成の弦楽合奏風でテンポはやや遅め、サターン版は中規模の弦楽四重奏でテンポは早めでした。
サターン版のアレンジは内蔵音源で演奏されていますが、これが結構いい感じだったのを思い出しました。
だから何だよ、って言われると困ってしまいますが・・・・

○城の作りがジョルノさんにやさしく

原作では、帽子の高さが災いして戸口を通る度に「おじぎ」状態にならなければいけなかったジョルノさん(コック長)。 PSP版では城内の戸口の高さが高くなり、普通に歩いて通れるようになりました。
・・・・・・微妙に残念です。

○意外と冷たいジュリオ

アンデラ城の二階で、アルフの寝室を警備している兵士がいます。 こいつは「別に見物料をいただくことはありません」とジョーク(本人談)をかましてくるのですが、クリス離脱後、ジュリオ一人で話しかけると「おもしろくないよ。」と鋭くツッコみます。
この時表示されるカットインがおもいっきり真顔だったのでちょっと笑ってしまいました。

○幻術使いカジムの演出の違い

本当に些細なことなのですが、ジュリオたちが橋を渡り終えた後でカジムが再び姿を現し、「あれがガルガ計画をじゃました者達か・・」と語り出すシーンで、マップのデザイン変更に伴い、カジムは「橋の下」ではなく普通に「橋の上」で語ってくれます。
もうちょっと姿を隠そうという意思があってもよろしいかと・・・・(^^;

えーと、第三章はこんな感じで。大きな変更もないし、実のところあまり書くことが無かったりして

・・・で、今日は市内の2店舗が閉店し、統合リニューアルオープンしたカメレ○ンクラブへ行って来ました。
一言で言うと「宝の山」。
メガドラ版の「ファンタシースター 千年紀の終わりに」をゲット。 また、持っているので買いませんでしたが、サターンの「ファンタシースターコレクション」なんかもありました。
もう一つ、「風の伝説ザナドゥ スーパーアレンジバージョン」を発見。 約10年前に発売されたCDですが、現物を見るのは初めてでした・・・定価以上の値が付いていましたが、
そんなもんでひるむ僕ではありません。
即購入。
他にもいろいろあったんで、もうちょっとゆっくり見てきたかったなあ〜。

第四章「聖獣の住む森」まとめ(2004/12/29)

発売からこれだけ日にちが経って、まだ全体の半分しか進んでいない・・・・orz

ついさっき、第四章まで終了しました。
この章はゲーム全体のちょうど中間に位置し、物語的にも当初の目的である「巡礼」が終わり、そして世界に迫っている二つの危機(主人公の故国であるフォルティアが戦争を起こそうとしているという現実的な脅威と、世界を滅ぼすラウアールの波という漠然とした脅威)が明らかとなり、これまで、ある意味でこの手のゲームらしからぬ、牧歌的な雰囲気をベースに進行していたストーリーの最終的な展開が暗示されるとともに、成人の儀式の長い旅路にとって折り返し地点となる、極めて重要な章です。

このゲームは全9章とストーリーは長いものの、それぞれに明確な意図のある構成が為されており、内容以前の部分も注意深く、丁寧に作り上げられています。
てなわけで、気づいたこととか色々・・・

○静寂の森、迷いの森のBGM

これは、「英雄伝説ピアノコレクション」の「迷いの森」が使われています。アレンジで追加された構成はカットされ、原曲に近い流れになっています。静かな雰囲気がいいです。
が、和音の使い方のように根本的なところでジャズ色の強いアレンジのため、他の曲からはちょっと浮いてますね。

○幻術使いカジムとの死闘

原作では「カジム&ギルバゼラー2匹」との戦闘でしたが、「ギルバゼラー2匹」を倒した後で「カジム」との戦闘、という具合に二回に分けられています。 グース、モリスンを交えての二度目の対決では、原作では戦闘中にグースとクリスが戦闘不能になるという強制イベントがありましたが、これはカットされ、戦闘終了後に呪いをかけられるのみになりました。こっちの方が自然な流れですね。
BGMはやっぱり「守るべきもののために」で、「交響曲ガガーブトリロジー」のものが使用されています。

○オルドスでの演出

シフールからの道中、不調を訴えるクリスとグース。で、カジムがかけた最後の呪いが「オルドスに近づくほど体をむしばむ」というものだと明らかになります。
一縷の望みをかけて到着したオルドスの、陽射しのまぶしいことといったら・・・・!!こういうのを「演出」というのです。火の魔法を使ったら3Dのリアルな火炎が炸裂して大迫力!!みたいな低レベルの演出とは根本的に違います。

(こういうのは単なる視覚効果であり、演出の初歩の初歩でしかないはず。 数年の間、多くのゲームで「演出」はこの程度のレベルを脱していないし、メーカーも雑誌もそれをウリにし、ユーザーもその先を求めない。
良いものを知らないユーザー、与えない/作れないメーカー、結局は何一つモノを言えない雑誌・・・。
戦闘シーンが進化して、キャラクターが派手に動く!モンスターも動く!!で、それは何を表現しているのか?
・・・ただ「動いてますよ〜すごいでしょ〜。」という事のみ。
それは「演出」としては進歩していない。むしろ退いている。そして、今なおゲームの演出はこのレベルにとどまり、ただ映像のクオリティだけが上がっている。こんなんでは、国内のゲームはどんどん薄っぺらな作品だけになる。)

心情、その「見えないもの」を如何に描き出し、表現するのか?

これが演出の本質であり、ファルコムのゲームが「イース」の頃から取り組んできたものなのです。
PSP版白き魔女で、これまで進めてきた中で一番衝撃を受けたのが、このオルドスの陽射しでした。 変な所をカットしたり変更したりというのも確かにあるのですが、やはり今回の制作者の方々は「分かっていらっしゃる」ようです。
この辺の演出論(ってほどちゃんとした論では無いですが)をもっと直感的に知りたい方は、芥川の「トロッコ」を読むことをオススメします。昔は教科書に載ってましたけど・・・。

ま、せっかくオルドスに着いても、ここのセンセイにも呪いは解けないんですけどね(^^;

○オルドス大聖堂

ここのBGMは寺嶋アレンジです。途中の「まろうどの賛歌」の部分と、左右で交互に入るSEがカットされています。
SEがカットされていることから察するに、もしやマルチトラックのマスターを素材として使っているのでしょうか。 また、フォルトが演奏する「まろうどの賛歌」は新規に作られたもののようですが、ちょっとショボイです(^^;

○イベントとか

変更があったわけではないんですが、原作でもオルドスでは演出に力を入れていたようで、画面効果が使えない分、NPCに用意されたテキストが非常に練られています。
神官の問いへの答えが「いいえ」なところなんか最高潮なんですが、他にもいい台詞がたくさん。僕が昔から好きなのは、

「そうですか。村の成人の儀式が巡礼の旅なのですか。 とても良い習慣を残した村なのですね。」

・・・って台詞ですね。目的地だったオルドスでの、長い旅路と遠い故郷を思わせる台詞。味わい深いです。

静かな盛り上がりがこの作品の真骨頂を示す第四章。PSP版で、ここまで進めてきた中では最高の印象でした。
ちなみに章間デモのBGMは「迷いの森」。

第五章「わかたれた湖」まとめ(2005/1/4)

明けましておめでとうございます(遅)。

いやー・・・忙しかったです、ほんと。 今日はやっとお休みで、残念ながら連休とかではないので明日はまた仕事なんですが、英伝もなんとか進めることが出来ました。
というわけで、遅くなりましたが第五章のまとめというか感想というか・・・ 下の方はシリーズ全体にまたがるネタバレをやんわりと含んでいます(汗

○BGM「風といっしょに」はやっぱり使われていない

確か原作では5章の街道でも使われていたはず。が、今回は「Let's Start,OK?」になっています。 山道と平地、ということで二曲に整理したんでしょうか・・それによって不自然になったということは無いのですが、削るほどのことも無いような気がして残念ですね。

○ホルクにて

台にのっかってみると、聞き覚えのあるメロディが・・・・PC版、サターン版、PS版と使われていたのに今回はまだ聞いていなかったあの曲。
「不思議なお話を」がここで使われていました(何故?)。
原作では「男ひとり旅」が使われていましたね。これもまあ、意味のわからない演出ではあったんですが・・・・ たぶん「男ひとり旅」をカットした上で「不思議なお話を」は入れたくてここにねじ込んだんでしょうかw
素直にNEW GAME/Loadの選択画面にでも入れておいてくれればよかったのに。
また、この曲のアレンジ/サウンドはWindows版のWAVそのままのようです。 これは意外と珍しくて、ここまで遊んできた中でWindows版のWAVを流用している曲は(気づいた限りでは)、 オープニングの「白き魔女ゲルド」、船に乗っている時の「潮風に包まれて」(英伝5の曲)、「ラウアール」、 この「不思議なお話を」、6章ですが「ギドナ」くらいですね。
洞窟、炭坑の曲はちょっと自信がないですが、他に僕のプレイ日記で音楽CDからの流用、Windows版の流用、と書いていない曲はすべて新規のアレンジとなっています。
また、確かホルクの道具屋で「女剣士サフィー」の8巻を買えたはずなのですが、売っていません。
実は記憶違いまたは変更によってホルクに来る前に買えるようになっており、それを取り逃しているのか、 これから先に行く土地で手にはいるよう変更されたのか・・・
キャラック王は顔グラフィックつきでした。

○ハイゼンにて

ハイゼンには4章でも立ち寄っているのですが、書き忘れていました(^^; エネトン王、ピリア王妃に顔グラフィックがあります。今まであまり言及していませんでしたが、顔グラフィックはかなり用意されていますね。 ちょっと遡ってしまいますが、五章終了までに顔が表示された人物を記憶を頼りに挙げておきます。
ジュリオ、クリス、グース、シャーラ、ラップ爺さん、ハック、アルフ(王様姿と旅人姿が用意されている)、ローディ、 モリスン、ルーレ、バロン、ナップ村長(ダーツの村長)、トロバ、マギサ、カジム、リズ、フィリー、デンケン(大神官)、 エネトン王、ピリア王妃、キャラック王、カーリー王妃、ベラート。
・・・・・・ナップ村長とかリズとかピリア王妃とかに顔グラフィックがあって、ログやジルバ船長に無いのは微妙に納得いきません(笑)。まあこの二人は昔、ゲーム画面(ログ)とパッケージイラスト(ジルバ船長)で描かれていましたが・・・
で、ピリア王妃の顔グラフィック、メチャクチャきれいです(*^^*)めっさ好みです。
いや、それだけなんですけど。

○ルピナス湖のほとりで(笑)

砦に潜入したジュリオとクリス。武器庫を燃やすのに、チャッペル魔法の使い手のくせに魔法でやると張り切るクリス。
・・・で、原作同様ジュリオのアタマを燃やしやがります(爆笑)。将来ハゲないでね。
が、ここで演出のちょっとした違いがあったのでメモ。
火が消えた後で、涙目でぜーはーぜーはーと肩で息をしているキャラパターンが無くなっていますね。 また、燃やされている時のは、走り回るのが速すぎてよく見えませんでした。
その後でやっと小屋に火をつけますが、燃え方がかなりやばいですw

第五章は、全体の流れの中ではちょっと出来が良くない・・・・というか、必然性が少し薄い印象があります。
一応、4章で最後の魔法の鏡と大神官デンケンを通してラウアールの波、フォルティアの不穏な動きを知ることになった流れを受けた内容になっており、フュエンテで起ころうとしていた戦争を回避するための努力、というのがストーリーの中心になっています。

これは言うまでもなく、これから起ころうとしている戦争(フォルティアが起こそうとしている戦争)と対になるイベントであり、章間のテキストにもあるとおり、「予言された未来は確定しているのではなく、努力によって未来は変えられる」という事を改めて提示するものです。
が、いかんせん「戦争を回避する」ための障壁が低く(ベラートじゃねえ・・)、テキストはコミカルな要素が強すぎ(ベラートじゃねえ・・・)、これらの事が全体のストーリーの中で、第五章というパーツの役割を曖昧なものにしているように感じます。

昔、原作であるPC-98版が発売される前、もっと言うと製作発表がされた当時の広告や雑誌記事には、「全7章に及ぶストーリー」という記述があります。 そう、実際に発売されたものよりも2つ少ないのです。
もしかしたら、3章と5章は後から作られたか、前後の章から切り取られたものだったのかもしれませね。

さて、全体の構成ということに触れたのでまた少し話を逸らします。

プレイしていて気づいた方も多いと思いますが、ゲーム中で繰り返し登場するメロディがいくつかありますね。
「白き魔女ゲルド」を含む曲(「−軌跡−」「ゲルドへの路」「−尊き魂−」「終焉」「ティラスィールの白き魔女」)が真っ先に浮かぶと思いますが、他にも「しあわせな一日」「愉快な仲間たち」は「小さな英雄」の主題を含んでますし、 「愛はきらめきの中に」と「オルドス」も主題を共有しています。

これ、それぞれがちゃんとストーリー上の演出として意味を持っているんですよね。
例えば「オルドス」では、後半のメロディ(「愛はきらめきのなかに」のフレーズ)が長い旅路を経て目的地に着いた安堵感と故郷を思う気持ちを表現している、と解釈できるわけです。

さらに視点を引き上げてみましょう。ガガーブ三部作というシリーズ全体ではどうでしょうか・・・?
英雄伝説5「海の檻歌」で、第7章「異界の月の鎮魂歌」以降の通常戦闘の曲(「邪魔するものは容赦しない」)には、白き魔女の「魔獣出現」(最終章、ラストダンジョン内での通常戦闘の曲)のフレーズが含まれています。
2章のまとめの時に「魔獣を召還、というのをいきなり言われても困る」という主旨のことを書きましたが、しかしこの疑問、この2曲の関係という「演出」によって一応解決はされているのです。
もう、おわかりですね。ヤツらが一体、どこから「召還」されたのか・・・・。
(なんか聞いた話だと、PSP版は「魔獣出現」が無いらしいです。・・・ぶちこわしだ!!w)

あと象徴的だと思われるのは「王妃イザベル」と「ラウアール」、そして「闇の太陽」(英伝5)ですね。 確か英伝5の発売時、ファルコム公式ページ内で作曲チームの方々のコメントがいろいろ書かれていました。
(今は読めないんでしょうか、探してみたけど見つけられない・・・) で、「似てないけど兄弟曲なのです」みたいに書かれていました。
この話が後付のものでないこと(三部作構想がある程度早い段階ですでに存在していたこと)の証明の一つですね。 この2曲のメロディと、さらに「白き魔女ゲルド」はそれぞれが対旋律として機能するようになっており、英伝3,4,5と通して遊ばれた方にはその意味するところもお分かりでしょう。

三部作である、ということ自体は95年の英雄伝説IV正式発表時に、今は無き「電撃王」誌上で同時に公表されています(PC98版英雄伝説IVについて「三部作という構想すら無かった時の作品」と書いてあるサイトもありますが、誤りです)。
この記事は、昔はファルコムのWEBサイトでも旧英伝4のページでコンテンツとして読めたのですが、今のデザインにリニューアルした際に消えてしまったようですね。

さて、長い脱線でしたがそろそろ終わります。

第五章終了後のデモシーン、BGMは「FEEL SO GOOD」でした。
本当はこの後第6章まで続けて書けたはずなのですが、戦闘終了時になんとフリーズしてしまい、5章の途中まで戻されたのでした・・・・(T_T) ゲームのフリーズ、というよりも読み込み失敗によるフリーズで、さすがSONYと唸ってしまいました。
起動時に読み込み失敗することは何度もあったのですが、プレイ中に来たのは初めてでショックでした(^^;

第六章「動き出す予言」まとめ(2005/1/9)

第六章クリア!残すところ、あと二つとなりました。
砂漠の国でテロに巻き込まれたり奴隷にされかかったりする、忙しい章ですw 今回は結構多めにメモを取っています(地味に、引っかかることが色々・・・・)

○曲がWindows版のサウンドそのまま

PSP版の音楽アレンジは「交響曲」をコンセプトにしている、と言うことなのですが、6章の曲はほぼWindows版(WAVE)の流用となっています。どんなオケアレンジになるのか楽しみにしていたし、これだけ力を入れて作りながらなぜここで妥協したのか、非常に残念です。
シンセサウンドが多用されており、5章までの雰囲気と全く異なるものになってしまっています。「ギドナ」「バダット」「赤い瞳の誘惑」がそうですね。
特に「ギドナ」はカッコいいし、「赤い瞳の誘惑」はあまりビョンビョンした音がないので聴きやすいですが、「バダット」は個人的にどーにかして欲しかったです。いい曲なのにサウンドが良くない、というか。
まあ、Windows版は全体的にそうなのですが。

○顔グラフィック

ステラの顔グラフィックは、「ナジェ」の時と「ステラ」の時で二種類。服装が違います。
ジュリオ、バダットはナジェからもらったベールをかぶって行動しますが、この時、顔グラフィックもベールをかぶったものに変化します。 ジュリオは妙に似合っていて面白いです。
カンダタ、ウルギットも顔グラフィック有り。瞳が赤いバージョンと、正気に戻ったあとの2種類が用意されています。 さらに、ウルギット邸の侍女パシアさんにも顔グラフィック有り。 電撃にも載っていたのですが驚きました。結構、かわいい感じに描かれています。
・・・ちょっとガンダムZZのプルっぽいですね。

○バラカからギドネルへ

原作では「距離はあるが魔獣は出ない、古代遺跡を通る路」と「距離は短いが魔獣が出る砂漠の街道」の2種類のルートを選べましたが、PSP版では「遺跡を通る道しかないよ」と言われてしまいます。
もともと自由度のあるゲームじゃないし、その辺はあきらめてるので(笑)、ストーリー展開として古代遺跡を通る方がいいですよね。後のシリーズへも関わってきますし・・・・

○遺跡

というわけで古代遺跡です。ここの曲は原作の「ガガーブの記憶」に代わって、英伝5の「水底のメロディー 『異界へ』」が使われています。サウンドはWin版のWAVEそのままで、どうしても貧弱に感じてしまいます(^^; 曲変更の意図するところは何となく分かるのですが、ちょっと雰囲気に合っていないと思いました。
遺跡内部を少し進んで、衝撃的なものが出てきました。 英伝4を遊ばれた方なら、アヴィンの、

「この壁画を見る限り、どちらがどちらかすらも分からない。
それどころか、俺にはどちらも邪悪なものに見える。
お前達が争うから、人間の世界までもが乱れてしまうんだ。」

・・・という台詞を覚えておいでかと思います。
あのシーンにあったものと同じ壁画が登場し、ジュリオとバダットがそれを見て会話するイベントが追加されています。
もっとも、神々の争いなど知る由もないため、「(書かれている古代文字は)ハックおじさんなら読めるのかなあ・・」と締められています。後への伏線を強化した形ですね。
それにしても、ティラスィールにバルドゥスとオクトゥムの壁画が残されているとは・・・。

○ギドネルにて

サフィー9巻が売ってますorz
8巻取り逃し確定!! 二周目プレイ決定・・・・・!!
ウルギット&カンダタとの戦闘は、原作同様イベントとして処理されています。(BGMは「守るべきもののために」) ハチよせの魔法が無いため、クリスはただうろちょろしてるだけっぽいですw
先に書いていますが、戦闘終了後、ウルギットとカンダタの瞳の色が変わっています。細かっ!

○ベラートとの戦闘

原作でもサターン版でも一人で戦いを挑んできた彼ですが、今回はサラマンダーとゴートコンペを各2体従えています。
・・・もしかして、授かった戦闘能力ってこれのことなのか?(^^; さくっと撃破。 昔から思ってたけど、このキャラはもうちょっとどーにかならなかったんでしょうか・・・

○ディルト砦にて

入ってすぐにいる兵士は、原作では「鼻息の荒い兵士」でしたが「気の荒い兵士」になっています。 言葉狩りか?(w
こんなの直す暇があるならコーディックとかどうにかして欲しかったところ。
ハックおじさんが帽子を外す仕草が初登場。キラリと光るエフェクトとかはなし。 地中を移動しているとき、砦の隊長がいる会議室が見えるのですが、何故か隊長に「うきうきマーク」(黄色いオブジェクト)が出ています。 何を意図しているのかさっぱりわかりません。
章間デモの曲は遺跡でも使われていた「水底のメロディー 『異界へ』」でした。

第六章、遺跡にある壁画とか顔グラフィックの豊富さとか、凝った部分がある一方で、Win版の曲をそのまま使っていたりして微妙な印象を受けました。
曲を新規アレンジする時間が無くなっていたのか、曲調からしてオケアレンジは難しいと判断されたのか・・・
ここまでの曲のアレンジは相当しっかりしていてレベルが高く、ギドナだろうがバダットだろうがオーケストラで表現できない訳は無いのですが・・・・。

次は第七章。
ゲルドの丘ですね。

第七章「巡礼者の軌跡」まとめ、の前に(2005/1/11)

いつのまにか書かなくなっちゃったけど、ネタバレを豊富に含んでいますのでご注意下さい(時既に遅し、だよね)。
帰ってきて速攻でPSPを起動。
・・・・と思ったらUMDの読み込み失敗で起動せず。もう、修理に叩き送ってくれようかとか思ったのですが、 気を取り直して何度か挑戦し、なんとか起動。 さすが初期不良パック・・・・。

さて、第七章を終了しました。最終章へ突入するにあたり、ここでゲーム全体のストーリーをある程度俯瞰してみようと思います。

このゲームにはいくつかの「ヤマ場」があります(まあ、ストーリー性のある作品でヤマ場が無いのは相当珍しい、と言うより問題ですが)。
まず第二章。これは章を構成する二つのイベントそれぞれが、意味合いの違うヤマ場になっており、ある意味ゲーム最大のヤマ場です。

一つはエンディングへ向けての布石。人の心が自然に与えた悪影響・・・・つまり、劣等感が毒沼を生み、人の心がさらに沈むことで、ダーツの村はスラムと呼ばれるまでになった、ということと、それを打破するのもやはり人の心である、という展開です。
クリアされている方なら思い当たるでしょう。第二章では「負の想念」と「ラウアールの波」、そして「正の想念」と同じ関係が既に提示されているのです。
ジュリオ、クリスらの台詞もこのことを踏まえて読むと非常によく考えられています。特に、キタラの弦を探してクロワ婆さんの家へ行った際の会話はとても何気ないものですが、深い意味を込められているようです。

もう一つは、章タイトルでもある「ボルト大決戦」。
序章から続いているガルガ騒動に決着をつける心地よいイベント進行のなかで、真紅の炎の力と、やがて登場する「敵」の影を描いており、この部分だけでも構成の巧みさは(他ゲームと比較しても)抜きん出ています。

次にくるヤマ場は第4章。
4章のまとめである程度詳しく書いていますが、この章はストーリー全体のターニングポイントであり、ありていに言う所の「敵」の存在がクローズアップされ、ゲームの最終的な進行がおぼろげに見え始めます。
また、途中の展開ではジュリオが初めて積極的に一人で行動し、クリスとグースのために単身フュエンテに向かう、というシーンがあります。
4章はストーリーの転換点であると同時に、主人公であるジュリオのプレイヤーからみた人物像も大きく変化する、彼の成長をもっとも分かりやすい形で描いたパートでもあります。
このゲームの最初のイベントがイノシシ退治であり、彼が「強く」成長することは初めから決まっていた運命だとも言えるでしょう(そもそもイノシシを退治するというのは、アレクサンダー大王にちなんでのイベントでしょう)。
ジュリオの成長、という意味では、クリスとの関係の変化も見逃せません。 二人の、お互いに対する接し方の微妙で決定的な変化。そのはっきりした始まりは、クリスの「なんだか少し、たくましくなったみたい。」というセリフでしょうね。
明快な描写で、女の子らしさがあり、暖かみのある言い回しです。

話を少しそらします。
「強さ」とは何だろうか、という事は、このゲームの主要なテーマの一つです。
泣き虫、弱虫と言われたジュリオが主人公なのですから、彼がそうでなくなっていく過程こそ、もっとも「少年の成長物語」として相応しい題材のはずですし、「成長物語」であることにこだわっているからこそ「成人の儀式」という設定になっているのです。
そして、ティラスィールには英雄と呼ばれた人物、デュルゼルがいます。
古い英雄であるデュルゼルと、ジュリオたち、そして白き魔女という新たな英雄。この二つの英雄像の対比が物語の重要なポイントの一つになっています。

そして、次のヤマ場が7章だと思います。
言うまでもなく、いつしかその後ろ姿に惹かれ、追い続けてきた「白き魔女」の旅の軌跡がついに明かされる。
その旅の目的と結末、そして20年を隔てた今、ジュリオとクリスが挑まねばならない「敵」と「戦い」が明示される。
ゲルドの旅とジュリオたちの旅を、時を隔てて繋ぐのがデュルゼルです。
彼によってある程度の真実が告げられ(彼は全てを知っている訳ではないので、石碑に「白き魔女と呼ばれた女神」なんて書かれていたりする)、同時にゲルドの杖とかつてデュルゼルがふるった剣、エスペランサーがジュリオとクリスの手に渡ります。
まあ、正確にはゲルドの杖はずっっと持っていたのがここで明らかになったわけですが、「情報」「思い」という精神的なもの、そして二つのアイテムという「物体」として、「過去」が「現在」に、「古い」英雄の手から「新たな英雄たち」の手に、「希望の道を残した」少女の遺産が、「希望の道を通ってきた」少年少女に渡されたわけです。

世代から世代へ。過去から未来へ。
ガガーブトリロジーというシリーズの、全体を通してのテーマは「未来のために何が出来るのか」だといいます。 まさに、その始まりの作品に相応しい展開だったと言えるでしょう。

・・・・・・もう、各機種で何十回このゲームをプレイしたことでしょうか。
しかし、今まで飽きたことは一度しかありませんでした。それは最初のプレイ時だったのですが、まあ、その辺はまた後で書くと思います。もう何度か、あちこちで言ったことはあるんですけど(^^;

しかし。
何度プレイしても、ストーリーの巧みさ、深さには感動を覚えずにはいられません。
かつて8年前、初めてエンディングを迎えた時の感動は今もなお、鮮明に残っていますが、それから時間を、回数を重ねる度に少しずつ違った感動が、さまざまな角度から見ることで見えてくる仕掛けや隠された主題、引用、パロディ、欠点。
僕がこのゲームに惹かれ続けているのは、きっとそうした「懐の深さ」故になのでしょうね。

読解力や感受性に乏しい連中が2chでどれだけ叩こうが知った事じゃありません。人生を20年巻き戻して、ちゃんと本を読んでやり直したら・・・・
・・・・そこまで考えて、そんなことが出来るなら自分がまずやってみたいと思いました。
人を見下したり、傲慢な考え方をするものではないです、本当に。

第七章「巡礼者の軌跡」まとめ、とか(2005/1/11)

今の進行状況は最終章の途中なんですが、とりあえず7章のまとめを・・・
しかし、「まとめ」って書いてるけど何をまとめているんでしょう? ・・・・・・何も考えてないから、自分でもわからないのです(^^;

○夢のラグピック村

BGMはWindows版の「夢」がそのまま使われています。 村の彩りがちゃんと秋のそれ。
win版もそうだったはずですが、実は原作では旅立ちの時からずっと秋色だったのです。 win版の時に、旅立ちの時点ではまだ紅葉もなく青々とした彩りで、帰ってきたときにはすっかり赤くなっている、と季節感が演出されるようになりました。

○ジョアンナさんについていろいろ

顔グラフィックがありますね、パーティメンバーだから当然といえばそれまでなんですが。 その顔立ちはもう、イメージ通り。PC版のエンディングで表示された絵よりも少し大人びた感じです。
が、ここで気づいてしまったのですが、ムネが結構、小さいようです(ぉ
何いってんだてめえ、って感じですが・・・・実は、ジョアンナさんの年齢について疑問を持ってしまったのです。 公式設定かどうかは知りませんが、サターン版の設定資料集には「18歳」と明記されています。
で、台詞回しなどから受ける印象では割と大人びた感じのキャラでした。 今回の絵で、顔から視線をずらしてみたらムネが無い(^^;
クリスとかの絵と比べてみれば明らかです。
もしかしてジュリクリと変わらないような年齢だったりするんでしょうか。
言葉づかいなどが大人びているのは単にしっかりしているだけだ、とか・・・・ いやまあ、どうでもいいんですけど。

で、さらにジョアンナさんの話です。実は好きなんですよこのキャラ(w
これまで、ジョアンナさんはまず何をさしおいても、「弱い」という事が語られてきました。

「私も宮廷剣士デュルゼルの孫娘です。 あしでまといには、なりません。」

とか言っておいて、戦闘では「ダメージ:1」ですから、ネタにされるのも当然っちゃあ当然(ちなみにサターン版では戦闘に参加すらしない。あしでまといにならないとはそういう意味か!?)。
今回は違います。はっきり言って強いです。普通に280ダメージとか叩きだし、レベルによってはジュリオより強いくらいです。
・・・・嬉しいような悲しいような、微妙な感じです。 わしは弱いジョアンナさんが好きじゃったーーー(ファー様風に)

○ドルフェスにて

この町ではイザベル王妃の名前が初登場。他愛もない内容ではありますが・・・
僕がこのゲームで一番好きなキャラクターは、ジョアンナさんでも主人公ズでもグースでもフィリーでもなく、ラスボスであるイザベル王妃なので、この町には妙な思い入れがあったりします。
昔から思ってるんですが、もっと王妃の名前を早くから出したり、人望や人気があるという演出があると、展開がより深いものになったような気がします。

塔のBGM「INVASSION」は、「交響曲ガガーブトリロジー」のものが使われています。「王妃イザベル」と繋がったアレンジでしたが、「INVASSION」の部分のみでループが組まれています。
また、戦闘に突入すると通常戦闘の曲に切り替わります。win版ではあえて曲を切り替えないという演出でしたが、原作の形に戻ってしまいました。
このドルフェスの塔内部は敵の数がかなり多く、熾烈な戦いが続きますが、曲の切り替えがあるとちょっとうざく感じたりして・・・(出てくる敵の種類も少ないし)。

○かつての英雄とともに

そして、塔の最上階でいよいよ登場する老剣士デュルゼル。一応、序章から名前が出てます。 顔グラフィックは、なんだか前髪がおとなしい感じですねw
彼をパーティに加えて塔を脱出し、ドルフェスの町に戻っても、BGMは「INVASSION」のままでした。 これもいい演出ですね。原作では町の曲に切り替わっていた部分です。
そして彼の言葉に従い、「白き魔女に会う」ために街道へ。
BGMはwin版から「ゲルドへの路」という新曲になりました。原作では普通にフィールドの曲になり、戦闘シーンでも「俺様ライオン、お前を喰らうぞ!」が流れていたのですが、win版では「ゲルドへの路」が戦闘中でも流れ続けます。
PSP版では「ゲルドへの路」に「交響曲ガガーブトリロジー」の「間奏曲」を使用しています。 これは「ゲルドへの路」のアレンジバージョンでもあるのですが、CDでの表記が違ったので一応記しておきますね。
戦闘では通常戦闘の曲に切り替わります。これは塔の内部と同様です。

このあたりのシーンについて特記しておきたいことがあります。
デュルゼルと共にフィールドへ出て、アロザの村を抜けると「冬至の道」というフィールドに入ります。
ここは原作でもwin版でもより強力な敵が出現し、戦闘は不可避でしたが、PSP版ではあえて弱い敵を配置しています。 PSP版のシステムでは、レベルの低い敵はパーティを避けて動きますから、戦闘をせずに進むことが出来るのです。
つまり、「いよいよ白き魔女に会える」という展開をうまく活かすためにあえてこのようになっているのでしょう。
戦闘によってプレイヤーの気分の盛り上がりを妨げることがないように、という配慮だと思います。 事実、ゲルドの丘でのイベントを終えて、最終章に入ってからは強力な敵が出現するようになりました。

○ゲルドの丘

BGMは、寺嶋民也氏による「白き魔女ゲルド」。やはり、「白き魔女ゲルド−軌跡−」は全てこれに差し替えられていました。 この場面でこの曲ははっきりいって反則です。もう涙腺がゆるんで仕方がありません。
が、一番いいところで無理矢理ループされてしまい、そこで一気にさめてしまいます・・・・・(^^;
この「白き魔女ゲルド」と「ボルト大決戦」のループの組み方は、本当に何とかして欲しかったです。 ここを修正してくれるなら、もう一本買いに行きます。マジで。

そして、デュルゼルによる回想シーン。
白き魔女の旅の結末。
このシーンのBGM「回想−レクイエム−」には「交響幻想曲 白き魔女」のものが使用されています。
なんとも重厚なサウンド!そして展開されるシーンの数々は今も胸にせまります。このあたりの流れは原作同様で、省略されている場面などはありません。「省略があった」という意見を見たことがあるので一応繰り返しておきますが、省略は行われていません。(変更としては、回想シーンの色調がセピア調だったのが、今回は普通に色が付けられています。そのかわり、画面内に白くスポット処理が行われています。)

しかし、一つだけ省略と呼べそうなものがあります。
それは、倒された白き魔女の体から流された血。

街道の雪を真紅に染めた血の描写が、PSP版ではカットされています。 何か規制があるのかもしれません。そうだとしたら仕方の無いことですが、この場面が持っていた衝撃が、多少、和らいでしまったように思います。
また、この回想シーンでは3Dであることを活かしたアングルがちょっとだけ使われています。

回想が終わり、ジュリオ達へフォーカスが移ります。
ラップの杖の形がちょっと奇妙で、青い宝石飾りのようなものが描かれていますが・・・・なんでしょう?
一方のエスペランサーは原作と違い、ちゃんと4のエリュシオンと同じ形をしており、台詞の描写通りにサビがとれ、 輝きを取り戻します(原作では茶色いグラフィックのまま)。
周囲に花が咲く演出も原作から引き継がれています。

章間デモの曲は「ゲルドへの路」。やはり「交響曲ガガーブトリロジー」のものですが、本編のシーンに使われているものとは別に用意されたようで、トラックからそれぞれ別の場所を抜き出しているようです。
原作では7章と終章の間はテキストのみで、デモは無かったのですが、今回は他の章同様、ビジュアルを追加してデモが作られています。

・・・というわけで、長かった僕のプレイ日記も、いよいよ最終章に突入しました。
もう2周目とか3周目(!)をプレイされてるかたも多いですが(^^;

今回ちょっと文が長いですが、タイトルの「、とか」の部分です。
今日は久々の休日でした。で、毎年行われているくしろニューイヤーコンサートに行って来ました。 ハンガリーの国立ブダペスト・オペレッタ劇場による釧路公演です。
やっぱり生の音楽は最高です。

最終章「やさしき魔女」まとめ(2005/1/15)

ついにクリア。長かった・・・本当に長かった。
ちょうど仕事が忙しい時期の発売だったこともあって、一回にまとまった時間をとってプレイできることが少なかった(^^;
そして何よりも、全くの新作のような気分で、手探りで進むことが多かった。

最初に書いておきます。

泣きました。感動しました。
かつて、原作であるPC-9801版(しかも初版)をクリアしたときの衝撃と感動。それらは色あせることなく僕の心に残っていましたが、決して美化された記憶ではないことを改めて確認させられました。
原作の発売から10年を経て、今また発売された「白き魔女」は、やはり出るべくして出たのでしょう。

○敵の出現

7章でゲルドの丘へ向かう時は敵が出現しませんが、最終章では同じマップに敵が出るようになります。 これはプレイヤーのモチベーションを高める演出でしょう。細かい事ですがいい仕事です。

○城下町〜城門

演出はWindows版を踏襲しています。実は、原作とWin版では大きく異なるのですが・・・
城下町のBGMは「赤い瞳の誘惑」。原作では「しあわせな一日」でした。 城門をくぐっても、中庭ではまだ「赤い瞳の誘惑」。原作では、城門をくぐればもう「ルード城」が聞こえます。
原作の、城門をくぐったらすぐに「ルード城」、という演出の方が、中庭に集合させられている「表情の無い兵団」に危機感や焦燥感を抱かせる、という点で良かったと思います。
「赤い瞳の誘惑」だと・・・何というか、単純な意味での不気味さしか伝わってこないような。

「ルード城」のアレンジは新規のオケアレンジ。「交響幻想曲白き魔女」のものをやや遅くしてシンプルにした感じですね。
悪くないですが、イントロ部分で解決されない音が多用されており、それをフレーズの終わりでうまく落として解決する、という手法でフレージングがアレンジされており、あまり気持ちよくないです。

○戦闘シーン、城内

なんと「魔獣出現」がカット。通常戦闘の曲が使われています。
前にもちらっと書いたのですが、「最後のダンジョンだけ戦闘シーンの曲が違う」という演出のカッコよさだけでなく、 続編との絡みを考えてもここは非常に不満です。
城内の敵は種類が少ない割に数が多く、戦闘回数も多くなり、場合によってはちょっと飽きてくるかも知れません。 (シンボルエンカウント制になったことで、マップの地形を活かした戦闘もなく、敵の出現そのものを演出として活かすことも出来なくなっており、ルード城ではそのことを特に強く感じます。)

英伝4の魔獣「ハザマン」「ア・バータル」が登場。が、後者は何故か「ア・バタール」になっています。 単なる間違いなのでしょうけど、八つの徳を極めたのでしょうかねえ(笑)

城内のマップは原作に忠実。つまり、ここだけ異常に複雑です。未だに構造が把握できない・・・
また、何人かのNPCがいますが、メイドさんが一人減ってるような・・・?探せなかっただけでしょうか。

「何も知りません。
私は何も知りません・・・・。」
クリス:「おびえているんだわ。」

って会話をするキャラです。探したのだけど見つけられず。 いつの間にか出来ている地下迷宮に不安を抱くキャラとか、道に迷った兵士、外交のため洗脳されずにいた外交官、・・・・この辺のNPCはちゃんといたのですが。

○イザベルの塔

内部は原作より少し広く感じます。
イベント進行は原作通りですが、グース、シャーラたちと共になんと、リズとフィリーが登場!!かなり驚きました。
リズは最後のアイテムショップ、フィリーは最後の宿屋、って感じですね。リズに関しては「金とんのかよ!!」と思ってしまいましたが(w)、実のところ非常にありがたかったです。
ルード城は激戦が続くため、アイテムが減りまくっていたので・・・ ところで、原作だと中庭の閂を外してショートカットのルートを作れましたよね。今回、迷ったためか閂を見つけられませんでした。
カットされてる訳じゃないと思うのですが。

天儀室の曲も健在。新規のサウンドのようです。
レバスとの戦いでは「ヴァンドン」という魔獣が登場。いろいろウザイですが、レバスを倒しさえすれば消えます。
レバス戦のBGMも「守るべきもののために」でした。ただの中ボスとは違うのだから、別の曲を用意しても良かったように思います。でも、「魔獣出現」がカットされてる位なので、ちょっと高望みかも知れません。

ラウアールの波。PSP版の画面を見て、ようやく、ジュリオ達にどういう風に見えているのかが分かった気がします。 原作やWin版の描写を踏襲していますが、何というか鮮明さが全然違いますね。

イザベルとの戦い。
顔グラフィックは、サターンのアレ(そえたかずひろを、生涯許しません)に比べるとさすがによく考えて描いている感じがします。
彼女は「敵」ではあっても「悪役」ではないので、その辺をどう描くのか気になっていたのですが・・・
「本来は穏やかな表情が決意に硬くこわばっている」という雰囲気を出そうとしたのだと思います。 王妃の本来の表情、エンディングでルドルフが語る「美しく優しいイザベル」を思わせる秀逸なデザインです。
ただ、メイクはいらないような気もしますが・・・儀式のためなんでしょうか。

戦闘前から流れる「王妃イザベル」は、「交響曲ガガーブトリロジー」のものです。 戦闘に突入してもそのまま流れ続けます。
あまり戦闘っぽい曲調ではありませんが、この曲のアレンジバージョンとしては個人的に一番好きなもの。
静かに盛り上がる曲調は意外と画面にもマッチして、非常にいい感じです。
変身した姿もあまり怪物然としたものではなく、不気味さと美しさがあって良いですね。
一緒に出現する雑魚キャラは「デスビット」4体。まずはこいつらを全滅させましょう。

○エンディング1 尊き魂

白き魔女がついに姿を見せます。プレイヤーではなく、ジュリオとクリスが彼女の姿を見るのはこの場面が最初で最後(シフールのシャリネで、魔法の鏡でも見えていますが・・・台詞では描写されていないことから、あの場面ではアルグレスに目がいってしまい人影に気づかなかった、と解釈できます)。
BGMは名曲「白き魔女ゲルド -尊き魂-」ではなくて、「交響幻想曲 白き魔女」の「やさしき魔女」がほぼフルコーラス使用されています。
違和感はありません。荘厳で鮮烈な音楽が、この場面のすべてを伝えてきます。
本当に、このために作られたのではないかという程のハマリ具合です。 ただ、このシーンだけ音質がちょっと良くないのが気になりました。多少、圧縮感を強く感じる「ぺったんこ」な音でした。
グラフィックの演出も特筆すべき点があります。
一つは、浄化にあたり白き魔女の姿が、チップキャラから後ろ姿のイラストに変わります。 が、これはちょっと余計だったかも・・・一人だけ頭身が変わってしまうので結構違和感があります(^^;
次に、その姿が拡大しながらフェードアウトしていきます。
この次が肝。はっきり言って反則。この場面のサウンドで、この画面では・・・僕みたいに思い入れたっぷりの人間が見たら泣かずにはいられません。
まるで雪のように舞い散る白い輝き。非常に感動的な眺めでした。

○エンディング2 青空のむこうに

ラウアールの波が浄化され、青空の下で語らう場面。このシーンのBGMは、「小さな英雄 -青空のむこうに-」に代わって、「交響曲ガガーブトリロジー」の「小さな英雄」が使用されています。
ちょっと曲が明るすぎて、場面に合っていないような気がします。

○エンディング3 終焉

ルード城、謁見の間。ルドルフ王に顔グラフィックがありますね。電撃には載っていたのですが・・・
もうちょっとスマートな王様を想像していたので、多少がっかり(^^;いやほら、最愛のキャラクターの旦那さんですからw
曲は「終焉」。寺嶋民也氏によるアレンジです。ちょっと聴くと違和感の無いループですが、一番いいところを外しちゃってるのが残念です・・・。

馬車で出発する場面ですが、ここで原作には居なかったフィリー、リズにも台詞があります。

リズ「おほほ。バンバンのことを犬と間違えたものね。」
フィリー「ジュリオさん、クリスさん、また、お会いしましょうね。」
リズ「私たち母娘は、モリスンさんたちにフュエンテまで送っていただくわ。」
フィリー「もう、お別れですのね
 (間違ってボタンを押してしまい、最後まで読めず!)」
リズ「いつかまたフュエンテにもいらしてくださいね。」

○エンディング4 デュルゼルの手紙

ここの曲は、「英雄伝説ピアノコレクション」の「デュルゼルの手紙」が使用されています。
いつ聴いても美しいメロディですね。この曲、弾いてみると意外に簡単なので(もちろんCD通りに弾ける訳じゃないです)、よく弾いています。簡単なアレンジにしても、素の美しさに酔いしれられる、そんな名曲です。
メッセージウインドウが出てる時でも馬車の動きが止まらないのが嬉しかったです。原作の仕様を踏襲してしまってか、WinでもPSでも止まっていましたからね。動いてるとやっぱり臨場感があって良いです。
また、デュルゼルとローディが剣で斬り合う稽古の場面では、デュルゼルの剣はちゃんとエスペランサーの形で描かれています。

○エンディング5 ティラスィールに降る雪

村にたどり着いてからの演出は基本的にWindows版を踏襲しています。BGM「愛はきらめきのなかに エンディングバージョン」は、原作とWin版で流れ始めるタイミングが違う(そのためにアレンジそのものが大きく異なるので別の曲であるとも言える)のですが、今回はWin版のものと同じ。サウンド自体も流用ですね。

ラップ爺さん、ジュリオ、クリスの三人で高台から遠景を眺めるシーンは、原作と違いなんと主観視点に変更されました。 が、キャラのバストアップは普通に表示されてしまいます(^^;つめが甘いぞ!!

エピローグの文章、画面、音楽はWin版と同じで、文字のフォントのみ異なります。つまり、この場面の曲「Leone Fredric Richiter」は、冒頭のシャーラの歌の場面(序章)とこのエンディングの場面で、2種類の異なったアレンジが収録されています。

スタッフロールは新曲ボーカル。個人的には「いらね〜!」と思っていたのですが、聴いてみるとなかなか良い雰囲気です。
でも、ちょっと音がでかくて驚いてしまいました(^^;
生っぽいサウンドのオーケストラをバックにした曲で、雰囲気だけだとWin版の「HEROES2」にも通じるものがあります。
画面上では、黒バックの上に主要キャラのイラストが「後ろ姿のラフ、キャラ表のカラーイラスト」という順番で表示され、最後に白き魔女の後ろ姿のイラストが表示されます。
メインキャラも全員は表示されなかったかも知れません。

このスタッフロールの後で、ラグピック村の遠景へ。曲は原作同様「小さな英雄 -冬の到来-」で、Win版のサウンドを流用しています。
この場面、スクロールがかなり速かったので、メモをとってる間に最後の白き魔女の後ろ姿になってしまい、ジュリオとクリスが空を見上げてる場面を見落としてしまいました。
まさか、カットはされてないですよね?
ここで雪が降り始めるのがすごく良い場面なのですが・・・・・。

また、エンドマークが表示されません。そのかわり、オルゴールの演奏が終わった後で画面が黒くフェードアウトして、「旅は終わらない」とテキスト表示されます(BGM「ティラスィールの白き魔女」はカット)。 そしてクリアデータの保存画面へ。
保存を終えるとオープニングに戻ります。ここで思わず最後まで見てしまいました(^^;

しかし、「旅は終わらない」は気になりますね。 もしかして年表を100%にしたり、アイテムをコンプするなどすると演出が変わるんでしょうか?

もう時間も無いので今日はここで。
日曜から仕事でイタリアに行きます。十日ほどあちらにいますので、帰ってきたら、今度はゲーム全体を通しての感想やら意見やらを1〜2回書いて、このゲームに関してはひとまず終わろうと思います。

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